はじめに
この度、boardのサポートチームでは新しい仲間を募集することになりました。この記事では、少しでも多くの方に興味を持って頂けるように、「boardのサポートチームでは普段どんな仕事をしているのか」、そして「どんな人がboardのサポートに向いているか」といったことについて、実際にサポートチームに所属する私たちから説明したいと思います。
前編となる今回の記事では、募集に至った経緯や私たちが新しいメンバーに求めるスキル・経験などについて説明します。後編の記事では、具体的なサポート業務や社内の雰囲気、各種制度、その他ご応募に際してご確認頂きたい要項についてまとめます。
募集の経緯
現在、boardのサポートチームは3人のメンバーで構成されています。普段の問い合わせには3人が揃っていれば十分対応でき、問い合わせが少ない日には空いた時間で各自のタスクを進めることもできます。また、メンバーの誰かが休暇を取って、残りの2人で対応する場合でもそれほど大きな問題はありません。
しかし、このうち1人が病気や怪我、その他の都合で長期的に業務を行えないケースが発生した場合、2人で長期間の対応をするのは負担が大きく、お客様へのサポートも不十分なものになりかねないという懸念があります。また、そのような状況になってから新しいメンバーを募集しても、後述のように十分なスキルを習得するまでには数ヶ月から半年程度の時間を要するため、それでは遅すぎるという問題があります。
現在のように、3人のメンバーが常に万全の状態にあることを当たり前とせず、急にメンバーが欠けてしまっても対応できるように、ある程度余裕がある今の段階で、新しいメンバーの募集を始めることにしました。
今回の募集で重視する点
全般的な要件については後述しますが、ここでは今回の募集でとくに重視している点について説明します。
現在、boardのサポートチームにはさまざまな背景や得意分野を持つメンバーが在籍しており、大企業で経理を担当していた者、エンジニアやカスタマーサポートを長年経験した者、また編集者としてキャリアを積んできた者などがいます。今回はそのようなメンバーに加えて、経理や総務などのバックオフィス全般に詳しい方を新しいメンバーとしてお迎えしたいと思っています。ここで言う「経理や総務」とは、他の業務のかたわら請求書も発行したことがあるといったことではなく、たとえば「中小規模の企業で、経理や会計に関わる業務を専門的に担当していた」といった状況を想定しています。つまり、1つの会社全体のお金の流れや処理の仕方などについて、一定程度の知識や経験を持っている方が主な対象です。
上記の通り、現在のサポートチームには経理・会計に関する知識を持つメンバーも在籍していますが、会社全体のバックオフィスを担当したことがあるものはおらず、またboardをご利用頂いている主要なお客様は中小企業の方であることから、より充実したサポート体制を実現するために、そのような経験や知識、スキルの有無を重視したいと考えています。
業務全般に関わる要件
ご応募にあたって、過去にカスタマーサポートの業務を経験していることは必須ではありません。もちろん、経験があれば役に立つ場面もあると思いますが、boardには非常に多くの機能があり、どなたであってもそれをゼロから学んでいく必要があること、またお客様の体験を最大化できるように、サポート対応にあたっては1つ1つの質問をとても大切に扱うことから、過去の経験以上に、普段の学習意欲やboard特有のサポート方針への適性が大事な要素になります。
boardのサポート業務で具体的に求められる要件としては、以下の「文章力」と「読解力」が挙げられます。
文章力
boardの「お問い合わせ窓口」は、ある程度まとまった文章をお客様と交互にやり取りする形式になっています。対面や電話でのサポートは行っていないため、そこではある程度高い文章力が必要になります。ここで言う「文章力」とは、「言葉にするのが難しい、曖昧で微妙なニュアンスを文章化できる能力」とも言えます。
また、チームメンバーのやり取りの大半は社内のチャットツール(Slack)を通して行われているため、メンバー間の円滑なコミュニケーションのためにも「文章力」が必要になります。メンバー間のやり取りは気軽な雰囲気で行われますが、粗雑な文章によるやり取りは誤解を招きやすくなるので、好ましくありません。流麗な文章を書く必要はありませんが、「考えていることを正確に書く」ということは必要です。そのようなことを自然にできる方、またはそのようにありたいと考えられる方であれば、この業務に向いていると思います。
読解力
ひと口に「お客様」と言っても、さまざまな背景を持つ方がいらっしゃいます。サポートに届く質問にも、誤解の余地がない明快なものから、いろいろな意味に受け取れるもの、あるいは一見わかりやすく書かれた質問でも、実際の意図はまったく別のことだったというケースもあります。
サポートを行う際には、お客様が書いた文章を通して「実際の困りごと」や「本当に考えていること」を的確に捉える読解力が不可欠です。この読み取りが不十分だと、お客様の問題を解決できないばかりか、boardを利用したことによるユーザー体験も損ねてしまいかねません。
サポート業務はお客様とのコミュニケーションによって成立するため、こちらから伝える「文章力」と、お客様のメッセージを理解する「読解力」の両方が必要です。
その他の要件
業務全体に共通することとして、周りから課題や指示を出されなくても、自発的に動ける方を歓迎します。リモートワークが中心のため、忙しいときには周りからの目が届かないことや指示が不十分になってしまうこともありえます。自ら課題を設定して取り組んだり、わからないと思ったことは臆せず質問したりすることで、早い段階で技術を習得し、チームやサービスに貢献できるようになります。
サポートの基本方針
boardのサポートにおける基本的な方針は、1つ1つのお問い合わせの背景を想像し、その状況に見合った回答を提供するというものです。一見同じ内容の質問であっても、使い始めのお客様なのか、長年使ってくださっているお客様なのか、あるいは管理者のような上位権限を持つ方なのか、ある程度機能が制限された方からの質問なのかといった違いによって、回答は変わってきます。そのため、届いた質問に対しては、その文面だけでなく、お客様が所属しているアカウントの状況や、質問には書かれていない背景も踏まえた上で回答する必要があります。もし回答のために必要な情報が不足している場合は、こちらからお客様に質問を行うこともあります。
以前に対応した類似の回答を参考にすることもありますが、その内容をそのまま使用することはほとんどありません。1つ1つのお問い合わせが常に新しい質問であるという前提を持って対応しています。
業務の概要
サポート業務は平日の10時から17時まで行っています。主にboard内の「お問い合わせ窓口」から送って頂いた質問に対して、業務時間内であれば通常は数十分から数時間程度で回答します。boardのアカウントをお持ちでない方からのお問い合わせはメールで承っていますが、電話や対面によるお問い合わせには対応していません。
サポート時間の終了後は、15分から20分程度の「ふりかえり」を行います。チーム内での確認事項を共有したり、その日の問い合わせで印象に残ったこと、話し合っておきたいことなどがあればこのときに意見交換をします。
会社自体はフレックス制ですが、サポートチームはサポート時間(10時〜17時)に合わせて稼働します。通常はサポート開始時刻の少し前から準備を始め、ふりかえりが終わり次第、とくに作業が残っていなければ18時を待たずに退勤します。残業はほとんどなく、多くても月に数時間程度です。
具体的な業務内容
1日の流れ
boardのサポート業務は、board内に設置された「お問い合わせ窓口」を通して行われます。前述の通り、サポートの対応時間は平日の10時〜17時ですが、「お問い合わせ窓口」はいつでも利用できるので、サポートの開始時点では時間外に頂いたお問い合わせがすでに溜まっていることもあります。この場合は、サポート開始後に順次対応します。
昼休憩の時間はとくに決まっていませんが、通常は12時台に入り、13時台に戻ります。いつお昼に入るかという判断はメンバーそれぞれに任されていますが、基本的には12時前後の問い合わせが落ち着いたタイミングで休憩するため、皆おおむね同じぐらいの時間にお昼に入っています。
17時を過ぎてその日の対応が終わったら、前述の「ふりかえり」を行います。その後、問い合わせ対応以外の業務があればそれを行い、とくになければ随時退勤します。
レビュー、エスカレーション
boardのサポートでは、基本的に1つの問い合わせに1人のメンバーが対応し、解決するまで担当します。ただし、回答文は1人だけで作成するのではなく、メンバー間で方針を相談したり、文章を相互にレビューしたりします。
もしメンバー間の話し合いだけで方針を確定できない場合(システムに関わる専門的・技術的な知識が必要な場合など)は、プロダクトチームにエスカレーションして確認を取ります。
その他の業務
サポート対応は、ヘルプ記事の内容と密接に関わっています。お客様への回答でヘルプをご案内する機会も多いため、既存のヘルプについて「この説明は修正した方が良いのではないか」と改善案を思いついたり、「このようなヘルプを作成すれば、お客様の役に立つのではないか」と新しいヘルプのニーズに気づくこともあります。
そのような背景から、サポートメンバーが既存のヘルプを修正したり、新しいヘルプを作成したりすることもあります。
また、各自の得意分野を活かして、今後の機能開発に関わる情報を収集したり、そのようにまとめた情報をプロダクトチームに提供したりすることもあります。
前編のまとめ
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。今回の記事では、募集に至る経緯やboardのサポートを行う上で大切にしていることなどを中心に扱いました。後編の記事では、ここまでの内容を踏まえて、入社後はどのような過程を経てサポート業務を身につけていくのか、また社内の雰囲気や各種制度などについて具体的にご紹介します。また、ご応募頂いた後の採用プロセスについても説明しますので、引き続きご覧頂けますと幸いです。